インフラストラクチャをデプロイする場合、クラウドへのデプロイを含めることはデファクト・スタンダードになっていると言えるかもしれません。O’Reilley Research によると、90% 以上の組織がクラウドを何らかの形で使用しています。ただし、新しいプラットフォームを採用すると、効率的に稼働させ続けるためのツールとベストプラクティスが必要になります。そういったものの1つが、クラウド監視です。
クラウド監視とは、クラウドベースのインフラストラクチャの稼働状況を細かくチェックし、報告するプロセスです。クラウド上のアプリケーションやサービスを分析することも、クラウド監視に含まれます。
クラウド監視ソフトウェアの大まかな特長として次のような点が挙げられます。
以下では、クラウド監視の特徴と機能、導入に際して考慮すべき点などについて説明します。クラウド監視ソリューションにご関心がある場合は、参考にしていただければと思います。
これは読んで字のごとく、で、クラウド監視ツールはリアルタイムで毎日 24 時間、クラウドに関連するメトリクスを作成、分析、レポートできます。IT インフラストラクチャの管理者は、クラウドの現在のステータスをチェックでき、何か問題があるのか、サポートやアクションが必要か、などといったことをすぐに判断できます。
インフラストラクチャをクラウドにデプロイしている場合、アプリケーションもクラウドに配置されています。アプリケーションパフォーマンス監視 (APM) は、パフォーマンス関連のメトリクスの収集に重点を置いています。クラウド監視ツールにアプリケーションパフォーマンス監視機能があれば、クラウドに配置されたアプリケーションのパフォーマンス問題を把握することが容易にできます。
クラウドネットワーク監視ツールはベンダーによって機能が異なる場合がありますが、多くはネットワークセキュリティの強化にも役立ちます。すべての分散チャネルからのデータを一か所で集中管理してクラウドに関する詳細情報を把握でき、セキュリティ侵害発生時に見られる傾向を検知して警告を通知したり、機能停止を予測して防止したりすることも可能です。
企業のインフラストラクチャは多くのコンポーネントで構成されており、クラウドにデプロイされ運用されているものも多数存在します。クラウド監視とひと言で表現しても様々な側面があり、どのクラウドネットワーク監視ソフトウェアを採用するかを考えるときは、チェックする必要があるクラウドのあらゆる側面について考慮することが必要です。
クラウドストレージを監視する機能があれば、データストレージの容量やパフォーマンスの問題をチェックできます。また、クラウド内で実行される様々なストレージに依存するアプリケーションを分析できます。
現代のビジネスにおいて、使用するデータベースの内容に一貫性が保たれていることは非常に重要な要件です。データベース監視プロセスを使用すれば、データの整合性を内部的に把握し、クエリと可用性を追跡し、データベースでどのようなリソースが使用されているかなどもチェックできます。根拠なしに推測だけで何をすべきかを決めるのではなく、しっかりしたデータに基づいた管理を行うことができます。
仮想化環境はかなり一般的になってきていますが、仮想サーバーの監視は、適切なソリューションがなければ簡単ではありません。仮想サーバーのパフォーマンスの最適化や適切なサイズ設定も難しく、どこに問題があるのかがわかりにくいものです。ですが、困難であっても、プログレスの「仮想サーバー監視のベストプラクティス」というブログに、「仮想マシンをしっかり監視することがなぜそれほど重要なのかというと、仮想化環境は、物理環境よりもセキュリティリスクが高くなるからです。アプリケーションを単一の物理サーバーに統合しても、サーバーとそのネットワーク接続に影響を与える障害点は1つだけですが、仮想サーバーの場合影響を受ける範囲が広範になります。仮想サーバーがクラッシュしたり、そのネットワーク接続が遅くなったりすると、仮想サーバー上のすべてのアプリケーションが影響を受けます。」と記述されているように、仮想サーバーの監視は非常に重要です。
クラウドでホストされている Web サイトを追跡し、Web トラフィック、ページ滞在時間、検索しやすさなどの要素を含むユーザーエクスペリエンスをチェックすることも、クラウド監視に含まれます。全体的なリソース使用量など、バックエンドを対象としたメトリクスも分析可能です。
上記の様々な側面をカバーするクラウド監視ソリューションとして、プログレスの IT インフラストラクチャ監視ソリューション、WhatsUp Gold があります。WhatsUp Gold を導入してクラウド監視に成功した企業の事例をご紹介します。
Changan フォードでは、ビジネスの急速な成長に伴って、新しいアプリケーションも導入されたため、ネットワークデバイスの数は700程度から1,700以上まで増大しました。また、IT 環境が仮想化環境に移行し、パブリック・クラウドも利用するようになりました。その結果、データセンターで扱う量も膨大になり複雑化も進んだため、20名程度の IT 部門では、ネットワーク全体を即座に把握することが困難になり、問題化しました。プログレスの WhatsUp Gold でデューデリジェンスを行った結果、監視要件、ビジネス要件を満たすことがわかり、導入を決定しました。今では、問題が深刻化する前に問題の原因を突き止めて解決することができ、アプリケーションが障害を起こしたり、パフォーマンスが業務に影響が出るほど悪化したりする可能性を大幅に削減できるようになりました。WhatsUp Gold にはクラウド監視機能もあるので、1つのソリューションで、物理ホスト、仮想マシン、パブリッククラウドを統合的に管理することができます。
WhatsUp Gold は、IT インフラストラクチャをクラウドにデプロイしている組織が利用できるクラウド監視ソリューションを提供します。クラウド監視ソリューションをお探しの場合は、是非導入をご検討ください。ご質問があればどうぞお気軽にお問い合わせください。
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