以前からの希望がかなって、ようやく最先端の統合ネットワーク監視ツールを使用する許可が下りたとしましょう。 ネットワークの停止が起こってしまうと、停止時間が長ければ長いほど大問題になり高額のコストがかかるので、一刻も早くネットワーク監視ツールを展開して迅速なトラブルシューティングができるようになるのを切望しているはずです。
ところが、監視するデバイスは数百(あるいは数千かもしれません)にも及び、それらすべてを新しいシステムに組み込む必要があります。
もちろん、新しいツールには優れた機能が多数あります。デバイス設定を保管、監視し、監査や復元も可能です。ネットワーク上のすべてのデバイスを自動的に検出できます。ですが、これらは基本的なことで、もう少し高度なことをしたいという欲求が出てきます。
ネットワーク環境は、変化し続けています。デバイス情報が設定されたり、一時的なメンテナンス中だったりします。色々なデバイスが追加されたり、ときには削除されたりします。ネットワーク監視ツールは、ネットワークデバイスの設定などに変化があれば自動的に検出して適切に対処できますが、存在しなくなったデバイスやデバイスのメンテナンスに関する情報は、誰かが監視システムに通知する必要があります。
監視システムに外部から通知が必要な場合、「デバイスの状態に関する情報を監視ソリューションに自動的に転送することは可能か?」という疑問が出てくるかもしれません。その疑問に対する答えは、「REST API を使えば可能」ということになります。
REST API: ネットワーク監視自動化の鍵
さて、REST API とは何でしょうか?
モデルごとに1足だけを陳列棚に展示するシューズ店での買い物を考えてみましょう。展示されているモデルの靴が気に入ったら、自分のサイズがあるかどうか、さらに別の色などがあるかどうかも、シューズ店の店員に尋ねます。買い物客は倉庫には入れないので、店員が奥の倉庫まで行って、そのモデルで適切な色とサイズの靴の在庫があるかどうかを確認します。
このような仕組みの場合は、店員に、試してみたいモデル、サイズ、色があるかどうか、尋ねることになります。店員は、希望通りの靴があればそれを倉庫から持ってくるでしょうし、なければ在庫がないと答えます。
REST API も、同様に機能します。何かを要求すると、可能であれば要求に見合った結果が得られます。
ネットワーク監視のコンテキストでは、REST API は要求と応答を処理するデジタル仲介者にあたります。この仲介者(シューズ店の店員)を通じて、クライアントは、サーバーデータベースなどのバックエンドへのアクセスを許可されなくても、監視ツールとリソースを使用できます。
REST API を使用すると、単純な HTTP 呼び出し(適切な色とサイズの靴の在庫があるかどうかの問い合わせ)を行うことで、クライアントのシステムが監視ツールへの接続を獲得できます。
このインバウンド HTTP 呼び出しは、監視ツールがリクエストを自動的にリッスンすることで機能します。あるいは、独立したクライアントまたはシステムから監視ツールに(デバイスの状態の変化に関する)応答を送信します。どちら側からも、REST API は仲介者の役割を果たしていると言えます。
上の説明には、「自動」というキーワードが入っています。今日のデジタルファーストで複雑なハイブリッドの IT 環境にあっては、自動化された/プログラム可能なネットワーク監視が IT 部門の最大の関心事になっており、REST API は、組織におけるネットワーク監視体制を、自動化によってさらに効率化する鍵になる可能性があります。
REST API を介してネットワーク監視を自動化するメリット
REST API の概要はつかめたと思いますが、以下では、実際に REST API を使用して得られるメリットについて説明します。
- プロアクティブな監視
ネットワーク監視で REST API を使用することの一番のメリットは、ネットワークがダウンしたりネットワークのパフォーマンスが低下したとき、エンドユーザーから報告が来るより前に、その状況を知ることができる点にあります。
自動修復のためのアクションが組み込んであれば、人間が介入しなくても、数分で修復可能な場合もあります。
さらに、デバイスのメンテナンスの一部として REST API を使用している場合は、問題をその場でキャッチしてパッチを適用するようにもできます。
- ネットワーク停止時間の短縮
ネットワークがダウンしてしまうと、ただ苛立たしいというだけには留まらず、収益を得る機会が失われるコストが発生します(実際、Statista によると、サーバー停止時間の1時間あたりのコスト範囲の最も多い値は30万ドルから40万ドルです)。
REST API を使って障害が発生したデバイスやリソースを自動的に再起動できるようにすれば、ネットワーク停止時間が短縮でき、機会損失のコストを削減することができます。
- ルーチン的な手動監視の削減
社員が眠っている間に自動的に実施できる処理があるとしたら、社員にその処理を割り当てて時間と労力を使わせるのはばかげています。そのような処理には、デバイス監視の管理、ネットワーク設定のコントロール、デバイスの資格情報の管理などがあります。
REST API を使ったネットワーク監視を行うことで、例えばネットワークパフォーマンスについては、問題を解消するために対処するのではなくて、パフォーマンスの最適化などの戦略的な作業のために注力できるようになります。
- 手作業によるエラーの削減
時間の経過に伴い、ネットワークの複雑さは増大の一途をたどります。この際限ない複雑性は、人為的ミスが起きる可能性を広げます。
REST API を活用する監視リソースは正確でシームレスであり、バケーションも不要(休暇明けのミスも起こり得ない)です。自動的に機能するので、人的ミスが発生しません。
- ユーザー満足度の向上
クライアントであれ、顧客であれ、社員であれ、ユーザーは、最大の稼働時間が確保されていることでスムーズにシステムを利用できます。いらいらさせられることなく、使いたいものにアクセスできれば、満足度は向上します。それを達成するのに貢献するのが、REST API を使った監視ソリューションです!
チェックする必要がある REST API メトリクス
自動化された監視のためには、REST API ダッシュボードに、接続性(可用性)、正確性、パフォーマンスのチェックを含める必要があります。
- 可用性 - REST API のエンドポイントに、監視対象デバイスのステータス情報を獲得するリクエストを送信できるかどうかを確認します。REST API が想定通りに機能しているかをチェックする必要があります。
- 正確性 - REST API の応答データが100%正確であるかどうかを確認します。
- パフォーマンス - REST API の応答時間が目的のしきい値内にあるかどうかを確認します(理想的には、1〜1秒である必要があります)。HTTP 呼び出しなどの特定のタイミングに制限がある場合は、しきい値を超えない時間内に応答があることを確認する必要があります。
REST API に関してチェックする点が確認できたら、最後に残った一番重要なことは、監視データを自動的に収集して開示できるネットワーク監視ツールを見つけることです。
最適なものが、REST API を備えた WhatsUp Gold です。
WhatsUp Gold REST API:自動ネットワーク監視
WhatUp Gold REST API を使用すると、ネットワークのエラー/問題/中断が発生したとき、迅速に検出して、的確に対処することができます。自動化とネットワーク監視を組み合わせた、堅牢ですべてを実行できるプラットフォームです。
WhatsUp Gold には、以前からインバウンド REST API 機能がありましたが、最新のバージョンでアウトバウンド REST API が追加されました。新しいアウトバウンド REST API 呼び出しを使って、Office 365 や Salesforce などの他のサードパーティーソリューションから WhatsUp Gold にシームレスに情報を提供することができます。まさに次レベルの自動化と言えるでしょう!
中核となる WhatsUp Gold のインバウンド REST API は、極めて多目的に使え、直感的で強力です。ボタン操作だけで、変更を加える前にリソース(具体的にはデバイス)を自動的にメンテナンス状態にしたり、別のシステムで使用するために現在のステータス情報を取得したり、デバイスを削除・追加したりできます。
そして、REST API について学習するのに苦労する必要はありません。わかりやすい専用の Swagger インタフェースを介して、それぞれについてニュアンスを把握できるまで様々な API を試すことができます。
WhatsUp Gold REST API をネットワーク監視のために試してみたい場合は、無料試用版をダウンロードしてください。詳しい説明が必要な場合は、担当者までお問い合わせください。