Wi-Fi ネットワークの監視でワイヤレス問題に迅速に対応

ワイヤレスネットワークが主流になっていることに疑いの余地はありません。オフィスにはイーサネットケーブルがまだつながっていますが、Wi-Fi のない環境は考えられません。タブレット、スマートフォン、ラップトップタイプのデバイスを含め、非常に多くのデバイスがワイヤレスでつながっています。

「Wi-Fi は、もはや企業内で『あれば便利』なオプションではなく、多くのユーザーにとって主要な接続形態になっています。有線イーサネット接続は高速で信頼性が高いのですが、デスクでの作業を強いられます。加えて、スマートフォンやタブレットなど、多くのウルトラポータブルが Wi-Fi 専用であるという事実を考慮すると、エンタープライズ Wi-Fi がネットワークインフラストラクチャ全体の重要な部分になりつつあることが理解できるはずです。」と、NetworkComputing の "8 Enterprise WiFi Shortcomings" に記述されています。

また、Wi-Fi を使用すると、IT 管理者 (シャドー IT の利用者を含め) は、ネットワークアクセスを簡単に拡張できます。今日では、Wi-Fi がダウンすると、エンドユーザーは何もできずに立ち往生してしまいます。Wi-Fi の稼働時間とパフォーマンスは大変重要であり、Wi-Fi を維持することは、ビジネスを継続することと同等に近い意味合いがあります。

TechTarget の "Troubleshoot wireless network connection problems in 10 steps" という記事は、「ワイヤレスネットワークは普及しており、舞台裏ではますます複雑になっています。エンドユーザーにとって、Wi-Fi は接続するための目に見えないネットワークリソースです。ワイヤレス LAN の設計、展開、およびサポートを担当するワイヤレスネットワーク管理者にとって、Wi-Fi ネットワークは、より大きなネットワーク環境の一部である多くの可動部品を含むかなり複雑な魔物です。」と、書いています。

Wi-Fi アクセスポイントは様々な地点に散在しており、すべてを管理するにはまずどこに何があるかを確実に把握しておく必要があります。ワイヤレスアクセスポイントを検出し、リソースをマッピングし、適切に実行する必要がある部分を監視する必要があります。ワイヤレスアクセスポイントの検出で、シャドー IT のワイヤレスリソースも検出でき、セキュリティ上のリスクがある不要なものは無効にすることができます。

Wi-Fi の5つの課題

ワイヤレスネットワークの課題は多数ありますが、ここでは以下の5つに焦点を当て、ワイヤレスネットワーク監視がどのように役立つかを考察します。

1. Wi-Fi 周波数の輻輳

Wi-Fi アクセスポイントが多過ぎると、周波数と信号が衝突する輻輳が発生する可能性があります。輻輳への対処法は、ワイヤレスサイトを徹底的に調査してし、周波数の輻輳を検出しその場でチャネルを調整できるエンタープライズグレードの Wi-Fi 機器を使用することであると、NetworkComputing の "8 Enterprise WiFi Shortcomings" は説明しています。

ワイヤレス環境をリアルタイムで監視する Wi-Fi 監視は、ワイヤレスデバイスを検出、調査できるので、衝突のないアクセス ポイントを設計するのに役立ちます。

2. デッドスポット

Wi-Fi アクセスポイントには距離制限があり、建物内にデッド スポットができる可能性があります。輻輳と同様、対処法は Wi-Fi 調査です。定期的に調査を実施してデッドスポットがないことを確認し、ユーザーからの報告もチェックしながら、潜在的なデッドスポットがないかどうか配慮する必要があります。

3. Wi-Fi の容量問題

Wi-Fi の拡張は自由に行えると考えられやすく、IT 部門が関与する前にアクセスポイントが追加されることも多くあります。拡張を IT 部門だけが行えるように制限したとしても、Wi-Fi の容量問題は難しい問題です。「AP にアクセスできるユーザー数にばらつきがあり、各ユーザーのワークロードを予測するのが非常に難しいという事実を考えると、WLAN キャパシティを適切に設定することは困難です。したがって、負荷がかかった状態で WLAN が帯域幅や時間の要件を満たさない可能性は十分にあります。」(CWNP の "Top 5 Wireless LAN Performance Issues" より)

アクセスポイントの負荷が非対称的であることも問題になります。例えば大規模な会議が開かれていると会議室のアクセスポイントが過負荷のために停止する場合があります。Wi-Fi インフラストラクチャをマッピングし、パフォーマンスと帯域幅を監視することで、容量の問題に迅速に対処する必要があります。

4. Wi-Fi 経由の VoIP 品質

Voice over IP (VoIP) の初期の頃は、通話は LAN と WAN を介して送信されていましたが、どちらも有線でした。現在は、状況はまったく変わっています。多くのユーザーが音声情報を Wi-Fi 経由で受け取るようになり、WLAN の音声品質への要求が高まっています。ですが、有線のような品質を提供することは非常に困難で、ベンダーはこの問題に対処するため様々な工夫を行っていますが、簡単にクリアできる問題ではありません。音声通話の品質は、大量のデータトラフィックや制御されていないローミングなどによって簡単に影響を受け、ユーザーの期待に応えるのが難しい問題です。IT 部門は、ワイヤレスネットワークの設計の不具合や監視の不十分さが音声品質を下げる可能性を排除する必要があります。

5. ワイヤレスインフラストラクチャの障害点

どこかに障害があれば修正しなければなりませんが、まずどこかに障害が発生しているのかを迅速に検出することが大切です。TechTarget の "What is the difference between WLAN and Wi-Fi?" という記事は、「実際の Wi-Fi クライアントにとって、WLAN インフラストラクチャのほとんどは謎に包まれていますが、インフラストラクチャ側の一般的な高レベルの障害点を理解することには価値があります。」と指摘しています。ワイヤレス AP は実に多様な原因で動作が停止するので、ワイヤレスインフラストラクチャをしっかり管理するには、様々な自動化ツールを使用して、コンポーネント、ファームウェア、AP をネットワークスイッチに接続するケーブル、アップストリームスイッチポートなど、すべてのポイントを綿密に監視する必要があります。

WhatsUp Gold を使用したワイヤレスネットワークの監視

上記の各課題を解決するには、ワイヤレス用のネットワーク監視ツールが必要なことは自明です。個別に複数のツールを購入、インストールして、監視・管理するよりも、すべてが統合された1つの IT インフラストラクチャ監視ソリューションを導入する方が賢明です。プログレスが提供する IT インフラストラクチャ監視ソリューションである WhatsUp Gold は、ワイヤレスネットワークとそのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、ワイヤレスアクセスポイント (AP) を追跡し、ワイヤレスネットワークに問題の兆候が見られれば警告通知します。ネットワーク運用担当者は、WhatsUp Gold を使用して、ワイヤレスネットワークに関して次のようなことが可能になります。

  • 組織のすべてのワイヤレスデバイスとサービスを検出、マッピング、監視
  • ワイヤレス帯域幅の使用状況に関する分析と調査
  • 事前設定された監視マトリクスのしきい値を超えたときにアラートを受信
  • 不正なワイヤレスアクセスポイントの検出と対処

下は、誰がどのアクセスポイントからネットワークに接続しているかを示す、簡単な WhatsUp Gold ワイヤレスネットワークマップの例です。

WhatsUp Gold のワイヤレスネットワークオーバーレイマップWhatsUp Gold のワイヤレスネットワークオーバーレイマップ

ワイヤレスパフォーマンスの可視化

ワイヤレスパフォーマンスの監視は、有線ネットワークの監視よりも複雑です。ワイヤレス AP は、建材など、様々な問題の影響を受ける可能性があります。ワイヤレスアクセスポイントに接続するユーザーが増え、接続数過多になると、パフォーマンスが低下し始めます。また、AP が古くなってきてパフォーマンスが低下することもあります。

WhatsUp Gold のダッシュボードとレポートで、ワイヤレスネットワークコンポーネントの動作状況を常に把握できます。WhatsUp Gold はパフォーマンスの履歴データを保存するので、チェックしたい時点に戻って問題のトラブルシューティングを行うことができます。クライアントの信号強度情報を分析して追加のワイヤレス AP がどこに必要かを判断することもでき、ワイヤレスネットワークの最適化に役立ちます。

ワイヤレスネットワーク問題の警告

優れた IT インフラストラクチャ監視ソリューションは、問題の兆候を検知して警告アラートを送信します。WhatsUp Gold にはしきい値の設定やポリシーの適用などを行う統合されたアラートセンターがあり、ワイヤレスネットワークに問題の兆候があれば統合アラートセンターを通して警告します。アクセスポイントのオーバーサブスクリプション、禁止されたクライアント MAC アドレスなど、ワイヤレスデバイス用に設定可能ないくつかのアラートしきい値があります。

ワイヤレスの不正をチェック

Wi-Fi ネットワークは現在、最大のハッカー攻撃ポイントの1つであり、不正なワイヤレスアクセスポイントは特にセキュリティ上の懸念事項となっています。不正な AP は、おそらく暗号化もパスワードも必要とせずに、ワイヤレスセキュリティポリシーをバイパスします。悪意のある誰かがオフィスのどこかに AP を設置すると、不注意からその AP に接続してしまったユーザーのパスワードを取得したり、機密データにアクセスできるように操作されたりする可能性があります。

WhatsUp Gold を使用すると、軽量アクセスポイント、ワイヤレス LAN コントローラ、自律型アクセスポイントなどのパフォーマンスを監視でき、ワイヤレスの不正をチェックするためのデータが得られます。WhatsUp Gold では、「不正」を、アクセスポイントに近接しているために検出されたが、ネットワークには認識されていないデバイスとして定義しています。これは潜在的なリスクになる可能性があるので、さらに調査する必要があります。

ワイヤレスデータを収集してわかりやすく表示

ワイヤレスコントローラは重要なデータドライバです。WhatsUp Gold は、オンプレミスまたはクラウドで、SNMP またはクラウド認証情報を介してコントローラデータを収集できます。WhatsUp Gold エンジンは、このデータを定期的に収集、分析し、ネットワークから収集された他の統計と相関させて、ダッシュボードのグラフやレポートの形式で画面に表示する機能があります。ワイヤレスネットワークの問題を探るための指標としては、次のものが含まれます。

  • 帯域幅
  • 信号強度
  • 接続されているデバイスの数
  • 無線タイプ

より詳しくは、WhatsUp Gold のワイヤレスネットワーク監視のページをご覧ください。

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